買掛業務はなぜ改善が難しいのか?
事例から読み解く“失敗しないDXの考え方”

コラム9

※この記事は約6分で読めます。

買掛業務は、なぜ改善が難しいのか?

請求書業務のDX化が進む中で、

「電子化したはずなのに、思ったほど業務がラクにならない」

という声を耳にすることが増えています。

特に、建材・資材・機械工具など、買掛金残高管理が重要な企業では、

買掛業務の改善が簡単に進まないケースが少なくありません。

本コラムでは、

原価系の買掛業務が抱えやすい課題を整理しながら、

どこから見直すべきか、何を優先すべきか を解説します。

原価系の買掛業務が抱える“見えにくい難しさ”

買掛業務は、一見すると

「請求書を受け取って、金額を確認し、支払う」

という単純な流れに見えます。

しかし、原価系請求書処理業務を行うサプライチェーンのの企業では、

次のような特徴があります。

  • 取引数、アイテム数が多い
  • 分納や一式計上が頻繁に発生する
  • 合計金額は合っているが、内訳が合わない
  • 作業部門だけで完結せず、現場や営業とのやり取りが必要

こうした条件が重なると、

突合や不一致対応がボトルネック になりやすくなります。

経費精算や一般的な請求書処理と同じ考え方でDXを進めると、

「受領はラクになったが、確認作業は減らない」

といった状態に陥ることも少なくありません。


事例に見る、買掛業務のつまずきポイント

実際に、買掛業務に課題を感じていた企業の事例では、

次のような状況が見られました。

  • 請求書の受領やデータ化は進んでいる
  • しかし、突合や不一致対応は人手に依存
  • 月初に確認作業が集中し、業務が逼迫

特に問題になりやすいのが、

「どこが合っていないのか分からない状態」 です。

合計金額が合わない場合、明細を一つ一つ確認し、

現場や営業へ個別に連絡を取る必要があります。

この作業が属人化すると、

「分かる人しか対応できない」
「引き継ぎが難しい」

といった課題につながります。

事例を見ながら買掛業務の改善ポイントを整理する


その請求書DX、買掛金残高管理を苦しくしていませんか?

請求書DXという言葉が広まり、「電子化すれば業務は改善する」

というイメージが先行しがちです。

しかし、買掛業務では、

DXの進め方次第で、逆に負荷が増えることもあります。

例えば、

  • 受領は電子化したが、突合はExcelで手作業
  • 合計金額しか確認できず、不一致の特定に時間がかかる
  • 確認依頼がメールや口頭に頼り、履歴が残らない

こうした状態では、業務のスピードも正確性も向上しません。

重要なのは、

「どこが」「なぜ」合っていないのかを、すぐに把握できること です。


まずは現状を整理することが、改善の第一歩

1月〜2月は、来期の予算や施策を検討する企業が多い時期です。

買掛業務についても、

「改善したいが、何から手を付けるべきか分からない」

という声をよく伺います。

この段階で大切なのは、すべてを一度に変えようとしないこと です。

特に、次の3点は改善効果が出やすいポイントです。

1. 請求書の受領方法が整理されているか
 紙・PDF・メール添付などが混在していると、
 仕分けや確認作業が増えます。

2. 突合・不一致対応にムダがないか
 合計だけでなく、明細単位で確認できているかが重要です。

3. 経理だけで業務を抱え込んでいないか
 現場や営業とのやり取りが属人化していないかを確認します。

これらを整理するだけでも、自社の改善余地が見えやすくなります。

事例を見ながら買掛業務の改善ポイントを整理する


買掛業務改善は「考え方」が9割

買掛業務では、

ツール選定以前に 考え方の整理 が欠かせません。

  • 合計ではなく明細を見る
  • 不一致は例外ではなく前提
  • 人に頼らず、仕組みで回す

この視点を持つことで、

DXの効果は大きく変わります。

改善は、「高機能なツールを入れること」ではなく、

現場の実態に合った業務設計を行うこと から始まります。


まとめ:何から手を付けるべきか

買掛業務を改善するために、まず行うべきことは次の3つです。

  1. 自社の業務フローを整理する
  2. ボトルネックになっている工程を特定する
  3. 買掛金残高管理に影響する部分を優先して見直す

この順番を意識することで、

失敗しにくい改善につながります。

事例を見ながら買掛業務の改善ポイントを整理する

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