基幹システムからのFAX送受信を、EAIツールを活用し短期間で実現へ
ネクスウェイのクラウド型FAXサービス「FNX e-帳票FAXサービス」は、インフォテリアのデータ連携ソリューション「ASTERIA WARP」と連携して活用できる。
ASTERIA WARPを長きにわたり扱ってきたパナソニック インフォメーションシステムズ 営業統括部東日本ソリューション営業部東日本第一営業所ユニットリーダーの染谷幸一氏、青木洋輔氏、黒川直哉氏にお話をお伺いしました。
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さまざまな社内システムを一元化するデータ連携ソリューションのASTERIA WARP
クラウドの普及によって、企業内のシステムが増えつつある。大企業を中心に、企業内のシステムを連携させるためのEAI(企業アプリケーション統合)ツールに対するニーズが高まりつつある。その中でシェアを広げているのが、インフォテリアが開発したデータ連携ソリューションのASTERIA WARPだ。
ASTERIA WARPは、企業内に散在しているさまざまなシステム、データベース、クラウドサービス、ユーザーデータなどを一元管理して、連携させてアプリケーションの統合を行うEAIツールだ。その強みを、染谷氏は「ノン・プログラミングでつなぐこと」「各種システムと接続するためのアダプタが豊富に用意されていること」「開発が短期間で終わり、コストも抑えられること」と説明した。日本国内における導入実績は、6,000社を突破(2017年5月現在)しており、EAIの市場では、10年連続シェアNO.1を達成している。
このASTERIA WARPを16年にわたって取り扱っているのが、ASTERIAマスターパートナーである、パナソニック インフォメーションシステムズだ。ASTERIAマスターパートナーのなかでも2年連続No.1の導入実績を持つ。2015年には、ASTERIA WARPを利用して、社内システムとFNX e-帳票FAXサービスを連携できるテンプレート「ASTERIA/e-帳票FAXサービス 連携ソリューション」を開発、提供している。
「もともとパナソニック インフォメーションシステムズはASTERIA WARPのユーザーでしたが、使っているうちに、非常に優れた製品であるとわかりました。そのため、開発元のインフォテリアと業務提携を行い、一般企業のASTERIA WARP導入や、ASTERIA WARPを活用したシステム開発のサポートを提供しています」と染谷氏は語った。
ASTERIA WARP導入によって、企業はどのようなメリットを得るのだろうか。青木氏は次のように説明した。
「ASTERIA WARPのようなEAIツールがない場合、企業内の営業管理システムや財務管理システムを連携させるには、一本ごとに手組みでつないだり、人力で二重入力をする必要があります。しかし、システムの中心にASTERIA WARPをハブ的に配置すれば、それぞれのシステム間の違いを吸収したうえで連携を行い、インターフェースの一元化を図ることが可能になります」(青木氏)
例えば、生産管理システムをリプレイスする場合、EAIを導入していなければ、システムと連携させているプログラムを、連携させている数だけ開発しなおさなければならない。しかし、EAIを導入していれば、EAIの一部を変更すれば済むので、コストと時間の大幅な削減が可能となるのだ。
フローデザイナーとは、用意されたアイコンをドラッグ&ドロップで並べていくことで、プログラムの開発を可能とする機能だ。これによって、コーディングを必要としない「ノン・プログラミング」な開発環境が提供される。また、修正をするときにもデータの変換などを行うデータマッピング機能などを使えばスムーズな調整が可能だ。
青木氏は、「フローデザイナーによって、プログラムの開発速度が高速化する」と説明した。
「通常のコーディングなら、コメントを入れると65から100ステップかかる内容も、ASTERIA WARPのフローデザイナーならアイコンを二つ並べるだけで完成します。そのため、関係部門や取引先からの修正依頼にもスピーディーに対応することが可能です」(青木氏)
ASTERIA WARPには、このほかにも、作成したプログラムの情報を自動で仕様書として作成する「仕様書出力」という機能や、設定したスケジュールや外部システムからのリクエストに応じて自動でフローを起動させるトリガー機能などが存在しており、さまざまな課題に対応できる機能を備えている。
FAXとの連携で年間1500万円のコスト削減に成功したケースも
「ASTERIA WARPは製造業、流通業、金融と業種業態を問わず、さまざまなお客様にご利用いただいている実績があります」と青木氏は強調した。その例として青木氏は、ASTERIA WARP導入によって、年間1500万円の削減に成功した事例を紹介した。
その会社では、月間12万枚のFAX送信を手作業で行っていたのだが、電話回線費用や機器費用、人件費などのコストが課題になっていた。その解決を目的に導入されたASTERIA WARPは、FAX複合機を使わずに、基幹系システムからダイレクトにFAXを送信するシステムを構築した。
システム化の内容は、基幹系システムから送信するデータをASTERIA WARPが自動的に取得し、それをもとにPDFを作成、そのデータをクラウドのインターネットFAXサービスに送るというものだった。
これによって「年間1500万円のコスト削減が実現したことに加えて、送受信の利便性が向上し、手作業による誤送信がなくなった」と青木氏は導入効果を説明した。
FAXサービスとEDIをASTERIA WARPで短期間に実現
よくある質問として、「どういう企業にASTERIA WARPが適しているか」という問いかけがある。多種多様な業務システムを連携させるASTERIA WARPは、数多くのニーズに応えられる。ともすれば、企業が抱えるすべての課題に対して、ASTERIA WARPなら解決できます、と答えかねない。本当にASTERIA WARPが寄与できるケースはどのようなものか。
染谷氏は「ASTERIA WARPの新規顧客開拓をセミナーで行っており、セミナーごとに紹介するテーマを絞っています。なによりテーマを絞ることでお客様の課題に即した提案に結びつけられます」と答えた。
ネクスウェイのクラウド型FAXサービス「FNX e-帳票FAXサービス」との連携という点からは、EDIでの活用が話題に上った。EDIは商取引に用いられる電子データ交換の仕組みだ。取引先との受発注や見積もりなどのデータを電子化してやり取りをする。
ただし、取引先がEDIに対応していない場合は、その会社とのやり取りだけをFAXで行うケースも珍しくはない。
「EDIを活用している企業で、ASTERIA WARPを導入しているなら、ASTERIA/e-帳票FAXサービス 連携ソリューションを追加するだけで、クラウドからFAX送受信が可能になる」「テンプレートを追加するだけなので、1週間か2週間で利用できるようになる」といった意見も飛び出した。
FAXサービスやEDIなど企業間取引のソリューションを手掛けてきたネクスウェイは、『限界の先までつなごう』というビジョンを持っている。企業間取引だけでなく、企業内のつながりに課題を持つお客様を支援したいと考えているため、パナソニック インフォメーションシステムズのような協力企業と手を携えて、会社の中、外とのつながりを一連のものとして、お客様が抱える課題を解決していきたいと考えている。
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