【導入時の悩み】オンプレミスとクラウドはどっちがいい?双方のメリット・デメリットを徹底比較!
オンプレミスか、クラウドか。
これは企業のITシステムの管理者にとって非常に悩ましい問題です。
とはいえ、ここ数年間の急激なテクノロジーの進化によって、オンプレミスからクラウドへの移行を考えている方が増えていることも事実。
そこで今回は、もう一度オンプレミスとクラウド双方のメリット・デメリットを比較し、果たして実際はどちらがいいのか?ということを考えていきたいと思います。
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強固なセキュリティを構築可能!オンプレミスのメリットとは?
オンプレミスのメリットは、やはり自前のローカル環境で通信ができることです。クラウドは多くの人たちが接続するという側面からも、やはり接続環境の問題はつきものです。
だからこそ、スムーズな接続と「自分たちだけの環境」を作れるのはオンプレミスの大きなメリットです。また、ローカルだからこそのカスタマイズの幅はとても広く、強いセキュリティーも構築することができます。
一方で、自分で作るからこそシステムを保守するための維持費や初期導入費がとてもかかってしまいます。
例えて言うならば、オンプレミスは土地付きで買った一軒家と言ってもいいでしょう。
そのため、オンプレミスは自分たちのものゆえに、保守管理の側面から見ると非常に手がかかります。
技術者泣かせ。障害・災害時・バックアップは…自分たちで!
オンプレミスのデメリットは導入時の費用が高いということもありますが、やはり継続して活用していく際に発生する保守費用。
特に障害がおきてしまったときの対応は自社のリソースを使って対応しなければなりません。そうなった際に、従業員の人件費はもちろんのこと、修理にかかる費用も自社持ちです。
また、いつ災害が起こるかわからない日本では、災害時の対応もきちんと準備をしておかなければなりません。そして、もしものときは現場に急行しなければいけない…!
経営者のみならず、それらの職務を担う、SIerからしても非常に大変なことです。なんせ、オンプレミスはいわゆる「自分の城」なのですから…。
保守・運用がラク!クラウドサービスのメリットとは?
では、クラウドサービスのメリットとはなんでしょうか。 第一に、初期費用がオンプレミスほどかからないという点が挙げられます。自社にサーバーを置く必要もなく、必要になったら増量もできるのは拡張性の高いクラウドサービスの特権です。
また、クラウドではオンプレミスの一番のデメリットであった保守・運用面が非常にラクになります。
基本的に、障害時はサービス提供者が対応にあたるため、自社のリソースを大幅に使わなくてもいいのです。加えて、災害時も大半のクラウドサービス業者がサービスセンターを強固な場所に構えているので安心できます。
ということは、それを保守するSIerも「非常にラクな運用がでるため、違う部分にリソースを割くことができる」とも言えるでしょう。
さらに、クラウドは「必要なときだけ必要な分使える」ため、無駄なコストをかけることもなく柔軟な対応が可能です。
例えるならば、クラウドは優秀な管理人のいる“拡張可能な”マンションというイメージでしょうか。
セキュリティ面はやはり「不安が残る」クラウド
いいことだらけのクラウド…かと思いきや、不安なのはやはりセキュリティ面です。
オンプレミスのメリットにもあるように、社内ネットワークとインターネットの間にセキュリティを設置することでローカルで堅牢な環境が構築できます。
しかし、クラウドは社外のサーバーを使うので、セキュリティ面が非常に複雑になります。また、コンプライアンスの側面では、データの運用を外部の企業に委ねることになるので、「運用を任せる企業選び」が非常に重要になってきます。ここで注意しておきたいのは、海外の企業やデータセンターを利用する場合には日本と異なる法令が適用されるということもあるという点です。
双方のメリット・デメリットを理解した上で「自社に合う」方を選ぶべし
オンプレミス・クラウドは両方ともメリット・デメリットがあります。
とはいえ、一長一短というよりは、現在では使いやすさ、コストメリット、保守・運用などの観点から見ると、クラウドの方が一歩リードしていると言えるのではないでしょうか。
前述の通り、セキュリティ面に問題のあるクラウドですが、そこはきちんとした企業選びがキーポイントになるでしょう。
そうなると、やはり「国産のクラウドサービス」というのは使いやすさなどを鑑みてもオススメできます。
ガラパゴス化という言葉が出てきて数年。一見悪い意味で捉えられがちですが、この言葉の裏には「ローカライズされた使いやすさ」があることも事実です。
上記のことも踏まえつつ、自社に合わせた環境を選んでみてはいかがでしょうか。