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FAX値上げの理由は?NTT接続料改定の影響と企業のコスト削減策

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目次[非表示]

  1. 1.なぜFAX料金が相次いで値上げされているのか?
    1. 1.1.NTT東西の接続料の改定
    2. 1.2.短時間通信の原価高騰
  2. 2.FAXサービス各社の値上げ事例
    1. 2.1.MOVFAXの送信料金改定
    2. 2.2.BizFAXの基本料有料化
  3. 3.今回の値上げはどの業務に影響するのか?
    1. 3.1.大量配信のFAXDM業務
    2. 3.2.頻繁な受発注や帳票業務
  4. 4.FAX値上げに対して企業が取るべき対策
    1. 4.1.条件に合う他社への乗換
    2. 4.2.クラウドで完全電子化
  5. 5.まとめ

最近、FAXの送信料金に関する値上げのニュースを頻繁に耳にするようになりました。コスト削減に努める企業にとって、急な経費の増加は非常に悩ましい問題です。この記事では、FAX料金の改定に直面している方に向けて、その根本的な原因と今後の対策を解説します。最後までお読みいただくことで、自社の業務に合わせた最適なコスト削減策を検討できるようになります。

なぜFAX料金が相次いで値上げされているのか?

近年、多くのインターネットFAXやFAX配信サービスで料金の改定が発表されています。この急激な値上げの背景には、通信インフラの根幹を担う仕組みの大きな変更が関係しています。具体的な理由を把握することで、自社にとって適切な対応策を冷静に検討できるようになります。

以下の表に、値上げの主な要因を整理します。

要因

概要

影響の範囲

接続約款の変更

NTT東西による新しい接続料の適用

国内の通信事業者全体

セットアップ料金の高騰

1回の通信ごとにかかる基本コストの増加

短時間の通信を行うサービスすべて

設備維持費の増大

ネットワークトラフィックの増加に伴う運用コスト増

サービス提供会社全般

NTT東西の接続料の改定

2025年1月17日にNTT東日本およびNTT西日本が総務省へ申請し、2026年3月26日に認可された接続約款の変更が、FAX料金値上げの根本的な要因です。

ネクスウェイの意見書にも記載されている通り、この改定によって通信事業者間で発生する接続料の算出方法が大きく変わりました。特に、1回あたりの通話にかかる料金(セットアップ料金)が2024年度の2倍以上に値上げされ、通話時間が短いFAX送信サービスには大幅なコスト増となる料金体系に変更されました。

その結果、多くのFAXサービス提供会社が自社の企業努力だけではコスト負担を吸収しきれず、やむを得ずサービス利用者への価格転嫁を行わざるを得ない状況に陥っています。このような通信インフラのルール変更は特定の企業だけでなく業界全体に影響を及ぼすため、広範な範囲で一斉に値上げが発生しています。特定の事業者の利益追求ではなく、構造的な原価上昇が根本にあるという事実を理解しておくことが重要です。

参考:総務省「NTT東日本株式会社及びNTT西日本株式会社の第一種指定電気通信設備に関する接続約款の変更の認可(令和8年度の接続料の改定等)」

短時間通信の原価高騰

新しい接続料の体系では、1回あたりの通信にかかるセットアップ料金が以前の2倍以上に引き上げられました。一方で、通話時間に応じた秒課金料金は安く設定されています。インターネットFAXやFAX配信サービスは、数秒から数十秒という極めて短い通信を大量に行うという特性を持っています。

そのため、1回の通信ごとに発生する高額なセットアップ料金が直撃し、サービス提供側の原価が大幅に膨れ上がってしまいました。長時間の通話には有利な料金体系に変更された反面、短時間の通信を繰り返すFAX関連サービスにとっては非常に不利な状況です。このアンバランスな料金改定が、送信1枚あたりの単価上昇に直結しています。

FAXサービス各社の値上げ事例

実際にどのようなサービスで料金が改定されているのかを把握することは、今後の適切なコスト管理において非常に重要です。ここでは、具体的な企業の発表をもとに、値上げの事例を確認していきます。

各社の対応状況を以下の表にまとめます。

企業名

対象サービス

改定内容の概要

日本テレネット株式会社

MOVFAX

送信料金の実質的な値上げ

NTTドコモビジネス

BizFAX

無料だった基本料金の有料化

FAXDM代行各社

配信サービス全般

原価高騰に伴う1通あたりの単価上昇

MOVFAXの送信料金改定

日本テレネット株式会社が提供するインターネットFAXサービス「MOVFAX」では、2025年12月1日より送信料金の改定が実施されます。公式サイトの発表によれば、これまでの「2枚毎10円(税込11円)」という料金体系から、「1枚10円(税込11円)」へと変更されます。

この変更は、NTT東西の接続料改定に伴う深刻なコスト増に対応するための措置と説明されています。初期費用や月額基本料金、受信料金は据え置かれるものの、送信機能をメインに利用する企業にとっては実質的な負担増となります。送信枚数が多い企業ほど、この料金改定によるインパクトを強く受けることになります。

参考:NTT東西の接続料変更に伴うMOVFAX利用規約・料金改定のお知らせ|モバックスインターネットFAX

BizFAXの基本料有料化

NTTドコモビジネスが提供するファクシミリ通信網サービス「BizFAXスマートキャスト」でも、大幅な料金改定が発表されています。同社の公式案内によると、これまで月額基本料が無料だったインターネット接続型のプランにおいて、2026年4月1日より1IDあたり月額5,000円(税込5,500円)が加算されることになりました。

長年にわたり無料で提供されていた基本料金が有料化されるため、多数のIDを保有して運用している企業は、毎月の固定費が跳ね上がることになります。利用頻度に関わらず一律でランニングコストが増加するため、使用していない休眠IDの整理などが急務となります。

参考:2025年10月1日:ファクシミリ通信網サービス(BizFAXスマートキャスト/Fネット)の月額基本料の改定について|NTTドコモビジネス

今回の値上げはどの業務に影響するのか?

FAX料金の改定は、単なる通信費の増加にとどまらず、特定の業務プロセスに対して直接的な打撃を与えます。自社のどのような業務が影響を受けやすいのかを事前に把握しておくことが大切です。

影響を受けやすい主な業務を以下の表で整理します。

業務内容

影響の度合い

具体的な課題

FAXDM業務

非常に大きい

送信枚数に比例して広告宣伝費が高騰する

受発注業務

大きい

毎日の注文書や納期回答の通信費が増加する

社内連絡業務

中程度

拠点間でのやり取りにおいて見えないコストが蓄積する

大量配信のFAXDM業務

新規顧客の開拓やセミナーの案内などを目的として、一度に数千件から数万件のFAXを送信するFAXDM業務は、最も大きな影響を受けます。1回の通信あたりの原価が高騰しているため、送信枚数にダイレクトに比例してコストが跳ね上がります。

これまで安価な広告手法として積極的に活用してきた企業も、全体の予算配分を見直す必要に迫られます。送信リストの精査やターゲットの絞り込みを徹底し、無駄な送信を極力減らす工夫が不可欠となります。少ない送信数で高い反応率を得るための原稿改善が、これまで以上に求められます。

頻繁な受発注や帳票業務

取引先との間で注文書や納期回答をFAXで頻繁にやり取りしている業務も、コスト増の影響を免れません。1日に数十枚の帳票を送受信している場合、月間の通信費がこれまでの2倍近くに膨れ上がる可能性もあります。

特に送信側での負担が増加するため、見積書や請求書の送付をFAXに依存している企業は、早急な対策を打つ必要があります。業務の頻度が高いほどコストへの影響が顕著に表れるため、現場の運用状況を正確に把握することが急務です。取引先への配慮も必要となるため、計画的な移行期間を設けることが推奨されます。

FAX値上げに対して企業が取るべき対策

避けられないコスト増加に対して、企業はどのように対応していくべきでしょうか。単に値上げを受け入れるだけでなく、業務のあり方そのものを見直す良い機会と捉えることができます。

具体的な対策手段を以下の表で比較します。

対策手段

実行の難易度

期待される効果

他社サービスへの乗り換え

低い

料金体系の違いを利用した短期的なコスト削減

完全電子化への移行

高い

通信費や用紙代のゼロ化による抜本的な改善

FAX利用頻度の制限

中程度

重要な書類のみに限定することでの部分的な削減

条件に合う他社への乗換

FAX送信を頻繁に行う企業にとって、通信費の増加は利益を圧迫する深刻な問題です。しかし、各社で料金改定の幅やタイミングには違いがあります。そのため、自社の利用状況に最も適した料金体系を持つ他社サービスへ乗り換えることは、即効性のある対策と言えます。

例えば、送信単価は高くても基本料金が安いサービスや、その逆のサービスが存在します。過去数ヶ月分の通信明細を確認し、送信枚数と受信枚数の比率を正確に割り出してみてください。その数値を基に複数の提供会社から相見積もりを取ることで、自社に最適な乗り換え先を見つけることができます。

クラウドで完全電子化

システムを刷新してFAXという通信手段自体を使わなくすることも、強力な選択肢の一つです。専用のクラウド受発注システムや電子請求書サービスを利用すれば、書類を紙として出力したり送信したりする手間が一切かかりません。

導入時には初期費用が発生し、取引先にも新しい運用方法に協力してもらう必要があります。しかし、一度運用が軌道に乗れば、通信費やインク代といった消耗品費を永続的に削減できます。ペーパーレス化が進むことで、過去の書類を探す時間も短縮され、従業員の負担軽減にも大きく貢献します。長期的には最も投資対効果の高い対策となります。

まとめ

この記事の要点をまとめます。

  • NTT東西の接続料改定により短時間通信の原価が高騰しています。
  • 各社インターネットFAXや配信サービスで実質的な値上げが続いています。
  • 送信回数の多いFAXDMや受発注業務への影響が非常に大きいでしょう。
  • 料金体系の見直しや他社サービスへの乗り換え検討が急務です。
  • クラウドシステムを導入して完全なペーパーレス化を図ることが最も効果的です。

FAX環境の急激な変化を前向きに捉え、業務プロセスの最適化を進めていきましょう。

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