煩雑なFAX受注業務から解放されるクラウドFAXとは?業務効率化のメリットや検討時のポイントを紹介


こんにちは。「FNX e-受信FAXサービス」ライターチームです。

製造業や卸売業に代表される複数の取引先との取引で、発注書や納品書が大量に使用される業務シーンではFAXが現役で利用されています。複合機を往復して注文書を仕分けたり、複合機から手差しで発注書を送ったり、数千枚を送信する業務ではFAXサーバーを自社で構築して送受信するケースもあります。ビジネスサービスのクラウド化が進む中、FAXサービスにおいても、FAX送受信の一連の仕組みを電子化する『クラウドFAX』が急速に普及しました。

そこでこの記事では、クラウドFAXの特徴や導入メリット、検討時の比較ポイントをご紹介します。クラウドFAXを選ぶ際の参考にしてください。




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目次[非表示]

  1. 1.クラウドFAXとは?活用できる業種、業務シーン
    1. 1.1.FAX送受信を電子化できるクラウドFAXとは?
    2. 1.2.クラウドFAXの機能
  2. 2.「FAXはなくせないが効率化したい」FAXサーバーとは
    1. 2.1.代表的な利用シーン 注文・受注業務
    2. 2.2.FAXサーバーのデメリット
  3. 3.クラウドFAXのメリット
    1. 3.1.業務効率化への期待
    2. 3.2.ペーパーレス化でコスト削減効果が見込める
    3. 3.3.FAX送信スピードの改善
    4. 3.4.バックオフィスもフロントオフィスも、FAX業務がスピーディになる
    5. 3.5.BCP対策になる
  4. 4.クラウドFAXのデメリット
    1. 4.1.インターネット環境が必須
    2. 4.2.トータルコストが割高になる場合がある
    3. 4.3.手書きの場合はスキャンが必要
  5. 5.クラウドFAXの比較ポイント
    1. 5.1.現在のFAX番号が変わるか
    2. 5.2.スモールスタートできるか
    3. 5.3.費用対効果があるか
    4. 5.4.サービスの事業継続性や安定性があるか
    5. 5.5.現状の業務負荷を改善できるか
  6. 6.まとめ

クラウドFAXとは?活用できる業種、業務シーン

FAX送受信を電子化できるクラウドFAXとは?

クラウドFAXとは、今まで複合機やFAXサーバを用いて行ってきたFAX送受信を、クラウドサービスを用いて行うサービスの総称です。

従来型のFAXとは違い、パソコンやタブレット、スマートフォンなどからFAXの送受信が可能です。業務効率の改善や、ハードの管理コスト削減などの導入効果が期待でき、さらには受信したFAXは電子データとして保管されるため、社内の“ペーパーレス化”にもつながります。

クラウドFAXの機能

クラウドFAXは、下記のような各種機能を搭載するものが多いです。メインは「FAXデータの送受信機能」で、基幹システムのデータをFAX送信用の形式に変換して送信できるほか、受信データをPDF形式に変換し、その内容をパソコンなどで確認可能です。

  • FAXデータの送受信機能
  • FAXデータ閲覧機能
  • FAXデータ編集機能(スタンプ、コメント入力、捺印など)
  • システム連携機能
  • リダイヤル機能
  • 誤送信防止機能

いずれもパソコンのみでFAX業務全般をカバーできるため、極論を言えば、社内にFAXサーバを設置する必要がなくなったり、設置する複合機の数を減らすことが可能になったりすることもあります。“働き方改革”が浸透する今、FAX業務の改善および可視化を目的に、クラウドFAXを導入する企業が増えています。


「FAXはなくせないが効率化したい」FAXサーバーとは

FAXサーバーは、企業がFAXを効率的に送受信し、管理するためのシステムで、主に以下のような業務シーンで利用されます。FAX機を使わず、サーバーを通じて電子的にFAXデータを送受信するため、業務の効率化やコスト削減が期待されます。

代表的な利用シーン 注文・受注業務

製造業や卸売業では、FAXを利用して注文書や見積依頼、発注書のやり取りを行うことが一般的です。FAXサーバーを使うことで、これらの書類を電子データとして自動的に保存・管理し、手動での書類整理を削減できます。複数の取引先から大量のFAX注文が来る場合でも、システムで一元管理できるため、対応の効率が向上します。

FAXサーバーのデメリット

FAXサーバーは多くの利点がある一方で、導入や運用に伴ういくつかのデメリットも存在します。以下に、主なデメリットを挙げます。

初期コストと運用コスト

FAXサーバーの導入にはサーバーの購入や設定、ソフトウェアの導入などにコストがかかります。
また、導入後のメンテナンスや運用のために、技術スタッフや外部のITサポートを必要とすることがあります。システムを継続的に運用するためのサーバー管理費や、ソフトウェアの更新費用がかかることもデメリットです。
特に小規模企業にとっては、このコスト負担が高く感じられることがあります。

技術的な障壁 技術の習得と導入作業の負担

FAXサーバーの設定や運用には、ある程度のITスキルが必要です。
社内にIT部門がない企業では、導入に時間がかかったり、外部に依頼することでコストが増加する可能性があります。また、従業員が新しいシステムに慣れるまでの教育コストや時間も必要です。

トラブル対応の難しさ

FAXサーバーが故障した場合、通常のFAX機よりも複雑な対応が必要となる場合があります。
サーバーのダウンやソフトウェアのバグなどが発生すると、業務に大きな支障をきたす可能性があるため、定期的なバックアップやトラブル対応体制が求められます。


クラウドFAXのメリット

FAXの効率化の観点でクラウドFAX、FAXサーバーをご紹介してきましたが、ビジネスにおける受発注シーンにおいてクラウドFAXを導入するメリットをご紹介します。

業務効率化への期待

最大のメリットは、社内における業務効率の改善です。クラウドFAXを導入することで、以下のような業務改善が可能です。

  • FAXサーバの管理工数の削減

    • 自社でFAXサーバ構築をしている場合、FAXサーバの管理や万が一送信失敗となった場合の原因追求には工数がかかります。クラウドFAXであれば、サービス提供事業者側で、原因追求や対策を行うため、これらの作業は必要なくなります。

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  • 複合機まで移動が不要

    • クラウドFAXにより、複合機まで移動をしなくてもFAXを送受信できるようになります。都度複合機まで足を運び手作業で送信している場合、一回の移動や送信にかかる時間はわずかかもしれませんが、1日何回も行う業務だとすれば、その時間は無視できないものになるでしょう。

  • FAXへの追記・押印などの作業がPCで完結

    • 受信したFAXに押印したり、日付・数量・コメントなどを記載したりする場合も、パソコン上で対応可能なことも大きなメリットです。同じような内容を記載する場合は、コピー&ペースト機能や定型文登録機能などを使えば、業務が効率化できます。

FAX業務に付随するコミュニケーションが多いほど、クラウドFAXの導入効果は高まるでしょう。

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ペーパーレス化でコスト削減効果が見込める

今まで紙で仕分け、対応していたFAXが、クラウドFAXの仕組上でデータで保管できるようになります。プリントアウトの有無を選別して印刷できるため、印刷コストを大幅に削減できます。

そのため、社内の“ペーパーレス化”に大きく貢献するでしょう。

またサービスによっては、FAXデータをクラウド上に一定期間保管可能なため、従来の方法よりも文書管理がより効率的になるでしょう。

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FAX送信スピードの改善

これまではFAXデータの送受信量に合わせ、個別にFAX回線を設ける必要がありました。繁閑期の送受信量の差が大きい場合、繁忙期の送受信量にあわせてFAX回線を用意してしまうと、閑散期には持て余してしまうこともあるでしょう。年間で見た際のコストは意外に大きく無視できないレベルです。

一方のクラウドFAXは、サービス提供事業者が保有するFAX回線を利用してFAX送信が可能なものもあり、無駄な投資をすることなく、FAX送信スピードのメリットを享受できます。

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バックオフィスもフロントオフィスも、FAX業務がスピーディになる

クラウドFAXは、インターネットにつながるパソコンさえあれば、場所を問わず受信したFAXを確認できます。これはつまり、「働く場所に縛られない」ということです。

クラウドFAXを導入することで、受発注業務の大幅な改革が期待でき、FAXを仕分ける対応業務のバックオフィスから、営業担当まで幅広い領域の業務を効率化、スピードアップさせることができます。


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BCP対策になる

クラウドFAXは、サービス提供事業者のサービスを利用するため、BCP対策になります。

クラウドFAXでは、インターネットにつながる環境・PCさえあれば、いつでも・どこでもFAXを送受信できます。万が一、自然災害や感染症拡大などで事業所に出社できなくても、FAX業務を行えます。特にFAXを企業間の受発注業務に使用している場合は、業務が継続できないと事業への影響もあるので、クラウドFAXを検討するといいでしょう。


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クラウドFAXのデメリット

さまざまなメリットがあるクラウドFAXにも、デメリットは存在します。この段落ではデメリットについても詳しく紹介します。


インターネット環境が必須

クラウドFAXは、インターネット環境がなけれが使えません。昨今、インターネット環境がない会社は少なくなりつつありますが、整備が必要です。また、速度が遅い場合にも環境を見直す必要があります。

また、テレワークや外出先からインターネットにアクセスする環境の整備も必要です。


トータルコストが割高になる場合がある

サービスによって料金体系は異なりますが、送信枚数に応じた従量課金制や、一定の受信枚数を超えると超過料金が発生するサービスなど様々です。

市内など近距離への通信では一般のFAXで利用する電話回線のほうが安くなるケースもあり、エリアによって通信コストはかえって高くなる場合があることも確認が必要なポイントです。


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手書きの場合はスキャンが必要

クラウドFAXでは、手書きの書類や図面、帳票や申込書などを送るためには一度スキャンする必要があります。もし、デジタルデータ以外のものをFAXでやり取りする機会が多い場合には、スキャンの手間がかかり、かえって非効率になる可能性もあります。



クラウドFAXの比較ポイント


さまざまな企業が提供するクラウドFAXですが、どのような視点で選ぶのが良いのでしょうか?ここでは、クラウドFAXを比較する際のポイントをご紹介します。


クラウドFAXの比較ポイント

  • 現在のFAX番号が変わるか
  • スモールスタートできるか
  • 費用対効果があるか
  • サービスの事業継続性や安定性があるか
  • 現状の業務負荷を改善できるか

 


現在のFAX番号が変わるか

サービスによってはこれまでのFAX番号から移行する必要があるものや、選べる市外局番が限られているものもあります。番号を変えることになれば、取引先や仕入先など日々FAXでやり取りしている相手先すべてに周知徹底しなければならず、手間がかかるのは避けられません。

ただし、サービスによっては番号を変更しないでよいクラウドFAXもありますので、サービス提供事業者に確認しましょう。


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スモールスタートできるか

サービスによっては、全社・全拠点で一斉導入する必要があるものもあります。クラウドFAXを導入する必要のない拠点・部署にとってはかえって負担となり、またコストが余分にかかってしまいます。

導入により効果が見込める拠点・部署に限ってスモールスタートできるサービスを選定するといいでしょう。


費用対効果があるか

新しいサービスを導入するわけですから、初期費用・月額費用などのコストが発生します。効率化できる業務とコストを比較し、費用対効果が見込めるかを事前に検証するといいでしょう。

紙代・トナー代・インク代、複合機のリース代などの直接的なコストに加えて、クラウドFAXを導入することによる業務改善のコストも算出し、トータルの費用対効果を算出しましょう。


サービスの事業継続性や安定性があるか

クラウドサービスでは、サービス提供事業者にすべてのサービス基盤を預けることになります。そのため、万が一サービスが廃止してしまった場合、受発注や予約などのFAX配信業務が滞ってしまうことなり、大きな損失に繋がります。

まずは、サービスの利用社数、平均送信枚数、事業企業の財務指標などを確認し、企業間取引の基盤となる仕組みを預けるのに問題ないかをチェックしましょう。


また、設備や拠点を複数用意する「冗長構成」や万が一の災害に備えた構成を用意する「DR環境」を採用しているかを確認した方がいいでしょう。

サーバが国内外のどちらにあるかも重要です。国内にサーバがあるベンダーは海外にサーバがあるベンダーと比較して、トラブル時の対応が早いといわれています。また、海外にサーバがある場合、メンテナンス時間が国内の業務時間にあたる可能性もあります。



現状の業務負荷を改善できるか

クラウドサービスを導入しても期待していた業務改善効果が得られなかった場合、原因として「もともとそれほど業務負荷が大きくなかったこと」も考えられます。小規模な業務にクラウドサービスを導入したとしても、大きな改善効果は実感できません。

クラウドFAXを導入する前には必要性を判断するために、現状でFAX送受信がどの程度の業務負荷になっているのか正確に把握する必要があります。


サーバ管理・運用の手間、モデムなどハードの調達、保守更新時のリプレイス対応、不達FAXの管理・再送対応・・・など、現状の業務負荷の把握を行い、クラウドFAXで改善できるかを検証することが重要です。


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まとめ

クラウドFAXを導入すれば、社内のFAX業務を大幅に改善できます。工数やコストの削減はもちろん、“ペーパーレス化”にも繋がる次世代のサービスといえるでしょう。本記事でご紹介したメリットや比較ポイントをもとに、自社に最適なサービスを選んでみてください。


***

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