G3・スーパーG3・G4とは?2024年~のG4規格の注意点も解説
こんにちは。「FNX e-帳票FAXサービス」ライターチームです。
FAXを日常的にお使いの方なら、「G3」「スーパーG3」「G4」などの通信規格に関して耳にした経験があるかもしれません。これらの規格名は何を表しており、今後の通信回線の編網状況などに際して、どんなことを注意する必要があるのでしょうか。
この記事では、FAXに用いられているさまざまな通信規格や、今後における注意点についてご紹介します。
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目次[非表示]
- 1.「G3」「スーパーG3」「G4」とは?
- 1.1.G3規格
- 1.2.スーパーG3規格
- 1.3.G4規格
- 1.4.G3、スーパーG3、G4の比較表
- 2.G4規格は2024年に使えなくなるため注意が必要
- 2.1.ISDN回線がなくなる?予定はいつごろ?
- 2.2.ISDN回線の終了がビジネスに及ぼす影響とは
- 2.3.G4規格FAXはISDNのデジタル通信廃止により使えなくなる!
- 2.4.2024年のISDN廃止の先を見据えて。FAXサービスの検討を!
- 3.まとめ
「G3」「スーパーG3」「G4」とは?
まずは、FAXで使用されている回線の規格についてくわしくご説明します。ここではFAXに用いられてきた一般的な回線規格「G3」「スーパーG3」「G4」の3つについて、それぞれ見ていきましょう。
G3規格
「G3」と呼ばれる規格は、従来ある「電話線」と呼ばれるアナログ回線を利用したFAXの通信規格です。
書面データをいったん音声データに変換した上で銅線を経由して送信し、相手先FAX機器での受信時に再び書面データに変換して印字する仕組みにより、通信を行っています。
このG3回線の特徴としてはアナログ回線に限らず、現在めざましく普及している光デジタル回線を用いた「IP電話」でも利用できることが挙げられます。IP電話の場合も、デジタルの書面データをいったん音声データへ変換し、光回線経由で送信する形でFAX通信を行えるためです。
ただし、環境や機種によっては通信が不安定になる可能性もあります。詳しくは以下の記事をご参照ください。
G3規格のFAX通信速度は14.4kbpsで、A4用紙1枚あたり約30秒かかるとされています。また印刷時の解像度はおよそ200dpi×200dpiとされています。
スーパーG3規格
「スーパーG3」という規格名も聞いたことのある方が多いと思います。
この規格は先に述べたG3規格と送受信の仕組みはまったく同じですが、通信速度のみ高速化が図られているものです。
スーパーG3規格の場合のFAX通信速度は、33.6kbpsとされています。G3規格の通信速度は14.4kbpsですから、およそ2.3倍高速化されていることとなります。なお、スーパーG3規格の場合、A4用紙1枚あたりの送信に10秒ほどかかるとされています。
G4規格
G4規格とは、ISDN回線を利用したFAX通信の規格を指します。G4規格はISDN回線にのみ対応しており、アナログ回線や光回線では通信を行えません。
G4規格のおもな特徴は、通信速度がスーパーG3規格よりもさらに高速化されている点です。G4規格の通信速度は64kbpsとされており、A4用紙1枚の送信にかかる時間は約3秒と、かなりの時間短縮が見込めます。もっとも遅いG3規格と比較すると、約10倍の高速化が図られていることになりますね。
またG4規格は、解像度が大きく向上している点も大きな特徴です。G4規格の解像度は400dpi×400dpiと高く、一般的な印刷物で採用される解像度が350dpiであることを考えても、かなりきれいな印字が行えることが分かります。
G3、スーパーG3、G4の比較表
規格名 |
通信速度 |
A4用紙1枚の
送信時間
|
解像度 |
使用回線 |
---|---|---|---|---|
G3規格 |
14.4kbps |
30秒 |
200dpi |
アナログ回線 |
スーパーG3規格 |
33.6kbps |
10秒 |
200dpi |
アナログ/光回線 |
G4規格 |
64kbps |
3秒 |
400dpi |
ISDN回線 |
G4規格は2024年に使えなくなるため注意が必要
ここまで3種類のFAX通信規格をご紹介しましたが、今後FAX通信に関して、重要な変更が行われる予定となっています。それは、「ISDN回線のIP網への移行」に関することです。
ISDN回線がなくなる?予定はいつごろ?
端的にいうと、ISDN回線によるデジタル通信は2024年をもって終了がすでに決められています。おもな終了理由は、以下の2点とされています。
- 固定電話(加入電話とINSネット)契約数の大幅な減少
- 公衆交換電話網(PSTN)の、中継交換機や信号交換機の維持の限界が近づいている
具体的なスケジュールですが、2024年1月より本格的なISDN→IP網への切り替えが始まり、予定としては2025年1月頃に完全移行を完了することとなっています。
※参考:https://web116.jp/2024ikou/business.html
ISDN回線の終了がビジネスに及ぼす影響とは
「2024年にはISDNが終了する」と、すでにご存じの方も多いと思います。この移行措置により、実際のビジネスではどういった影響を受ける可能性があるのでしょうか。
2024年の移行によって廃止されるISDN回線サービスの内容ですが、INSネットと呼ばれるデジタル通信モードのみとなる予定です。INSネットには「INSネット64」「INSネット64ライト」「INSネット1500」などのサービスがあり、契約することで通話モードとデジタル通信モードを利用できていました。
2024年1月から廃止されるのはデジタル通信モードだけであり、通話モードに関しては2024年以降も引き続き利用が可能であると東西のNTTが公表しています。
※参考:https://web116.jp/2024ikou/business.html
G4規格FAXはISDNのデジタル通信廃止により使えなくなる!
FAX通信規格のなかで、影響を受けるのはINSネットのデジタル通信モードを利用して通信を行っているG4規格です。G4規格のみで通信を行っているFAX機器を現在使用中であれば、通信サービス自体が廃止されてしまうため2024年の移行措置が実施されると使えなくなってしまいます。
G4規格とG3規格の両方で利用できるFAX機器をISDN回線でお使いであれば、光回線への切り替えでG3規格により引き続き同じ機器を使用できます。しかし、G4規格にしか対応していないFAX機器の場合は、ISDN回線の廃止にともなって機器を買い替える必要が出てきます。
しかし、この変更はFAXの使い方を再検討する機会になるともいえます。実際の所、Eメールやチャットツールでビジネス連絡を取る機会も増えたなか、いまだに紙の書面を送受信するFAXが必要かどうか疑問を感じているのではないでしょうか。
2024年のISDN廃止の先を見据えて。FAXサービスの検討を!
ISDN回線でG4規格のFAXを使用中のオフィスでは、2024年のISDN廃止に備えてFAXサービスの再検討を行う必要が出てきます。
この場合、サービスの切り替えとして適している方法には以下のようなものが挙げられます。
- スーパーG3規格対応のFAX機器に入れ替え、光回線で利用する
- クラウドFAXを導入し、FAX配信を仕組み化する
従来のFAXを継続利用することを前提に考えるのであれば、スーパーG3規格に対応した機器を導入することが得策かもしれません。しかし、「これをきっかけにFAXもクラウド化して、業務効率化をはかろう」と思う方も少なくないでしょう。
- EDI化が進んでいるものの、FAXでの発注業務がなくならない。
- 日次や月次の〆時間のピークには、FAX送信処理に時間がかかってしまっている。もっと早く宛先に届けたい。
- 送信ボリュームにシーズン性があるので、ピーク時に合わせたFAX送信システムを構築しなくてはいけない。
- FAXサーバの保守・運用にシステム要員の工数を割きたくない。
といったお悩みをお抱えでしたら、ぜひご相談ください。
弊社のお客様でも、FAX配信をクラウド化することにより、コスト削減や業務効率化を実現されています。
まとめ
2024年にISDNのデジタル通信が使えなくなりますが、紙のFAXが使えるならそれでいいやと何もしないと、将来への備えとして不完全になってしまうかもしれません。今回のIP網への移行を契機とし、FAX業務を改善して業務を一気に効率化することも一つの手です。
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