【事例あり】テレワークで働き方改革!メリット・デメリットや導入のポイントを解説
こんにちは。「FNX e-受信FAXサービス」ライターチームです。
2010年代より提唱され始め、現在は国策として推進されている「働き方改革」。その中核的な取り組みの1つに、テレワークの普及促進があります。また昨今は、新型コロナウイルス感染症の世界的流行によって推奨される新しい生活様式の一環としても、テレワークの重要性が認識されつつあります。
この記事では、テレワークの概要や現代における必要性、導入のポイントなどをご紹介します。テレワークの新規導入や拡大をご検討中の方は、ぜひご参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.テレワークは「働き方改革」の切り札
- 2.そもそもテレワークとは?
- 2.1.①在宅勤務
- 2.2.②モバイルワーク
- 2.3.③サテライトオフィス勤務
- 3.テレワークが必要な社会的背景と価値
- 3.1.出社が困難な人材の積極確保
- 3.2.仕事と家庭の両立支援
- 4.テレワークがもたらす企業へのメリット
- 4.1.優秀な人材の採用・確保
- 4.2.BCP対策
- 4.3.生産性の向上・労働時間の削減
- 4.4.交通費・出張費などのコスト削減
- 5.テレワーク導入のデメリット
- 5.1.社員マネジメントが難しくなる
- 5.2.社員間のコミュニケーションが減る
- 5.3.情報漏えいのリスクがある
- 5.4.システムがテレワークに対応していない
- 6.コロナ禍でも進まないテレワーク
- 7.テレワーク導入のポイント
- 7.1.企業間取引の電子化を進める
- 7.2.効果が高い部門・人からスモールスタートする
- 7.3.経営陣の意思がテレワーク導入を成功させる
- 8.テレワークでFAX業務を行うならクラウドFAXがおすすめ
- 9.テレワークで働き方改革に成功した3つの企業事例
- 9.1.事例①銅管等の生産販売企業
- 9.2.事例②食品安全・衛生管理ソリューション提供企業
- 9.3.事例③合成樹脂等の卸売業
- 10.テレワーク導入の助成金・補助
- 10.1.人材確保等支援助成金(テレワークコース)(厚生労働省)
- 10.2.テレワークマネージャー相談事業(総務省)
- 10.3.テレワーク推進強化奨励金(東京都)
- 11.まとめ
テレワークは「働き方改革」の切り札
わが国では、長年多くの人が「昼間は職場へ通勤して仕事をし、夜には帰宅して家庭で生活する」という日常を過ごしてきました。しかし、近年は少子高齢化による労働人口の減少や、「ブラック労働」と呼ばれる極端な過重労働などが大きな社会的課題となっています。
それらの問題を解決し、働く人のワークライフバランスを実現するとともに、働き方の多様化を推し進めるべく国が取り組んでいるのが「働き方改革」です。
働き方改革には、事情があり従来の働き方が困難な人たちにも活躍の機会を広げ、減少する労働人口を補完することで経済の維持・発展を促す意図があります。この働き方改革のなかでも、特に重要視されている取り組みの1つが、テレワークの推進です。
また2020年からのコロナ禍において、人と人との接触を減らすことによる感染予防の観点でも、テレワークの導入が急速に進みました。現在ではテレワークの普及により、業務の効率化や生産性の向上につながったという事例も多数報告されています。
そもそもテレワークとは?
テレワークとは、Tele(=離れた)と、Work(=仕事)の2つの英単語を組み合わせた造語で、「(既存の職場と)離れた場所で行われる業務」を意味します。従来通っていた職場ではなく、別の場所で従来通り業務を行うことを指しているのです。
テレワークとひと口にいっても、その働き方は大きく分けて3つの種類があります。ここでは、テレワークと呼ばれる働き方をさらに3つのワークスタイルに細分化し、それぞれを詳しくご紹介します。
①在宅勤務
従来職場に通勤して行っていた業務を、出勤せず自宅に居ながらにして行う働き方です。
②モバイルワーク
職場に出勤せず、勤務先以外のさまざまな場所へ出向きながら業務を行う働き方です。観光地などに滞在し、業務と休暇を並行しながら過ごす「ワーケーション」も、モバイルワークの1形態と考えてよいでしょう。
③サテライトオフィス勤務
テレワーク用に設けられた自宅近郊の小規模オフィスなど、職場以外の特定の場所で業務を行う働き方です。
テレワークが必要な社会的背景と価値
現代におけるテレワークの重要性は、どのような点にあるのでしょうか。ここでは、現代及び今後においてテレワークがさらに必要とされることの背景や、テレワークが社会にもたらす価値についてご紹介します。
出社が困難な人材の積極確保
勤務地を1箇所に限定してしまうと、確保できる人材の幅を狭くしてしまいます。テレワークによって全国各地での採用が可能となれば、遠隔地に在住する人も働き手として積極的に採用することができます。
仕事と家庭の両立支援
せっかく育成した人材が、出産・育児や家族の介護などで離職を余儀なくされることは、企業にとっても大きな損失です。在宅勤務も可能なテレワークを取り入れることにより、家庭の事情を抱えた人も引き続き働くことを可能にし、多くの人の仕事と家庭の両立につなげます。
テレワークがもたらす企業へのメリット
テレワークのメリットについて、ここまではおもに働く人の立場からの必要性をご紹介してきました。しかし、企業にとってもテレワークの導入や拡大には多くのメリットがあります。
優秀な人材の採用・確保
従来は優秀な人材を活用したくても、その人が毎日職場へ出勤できない事情を抱えているなどで、採用を見送っていたケースがありました。テレワークを取り入れることでこの課題が解決され、本人の居住地や家庭の事情などを問わず優秀な人に働いてもらうことができます。
BCP対策
BCP対策とは、災害などの緊急時にも業務を停止させず、また仮に停止しても早期に復旧を図るための計画を整備しておくことです。
このBCPの一環としても、テレワークの導入は有効策です。もし特定の拠点に被害があっても、テレワークに従事する人たちが代わって業務を進め、現地の人は復旧に集中することが可能となるためです。
生産性の向上・労働時間の削減
長時間残業や過重労働の横行が大きな社会問題となった近年より、各企業は業務生産性を向上させながら時間外労働を減らす取り組みを行っています。実際に、テレワークを積極的に取り入れている企業ほど、従業員の労働時間減少を達成していることが分かっています。
また通勤・移動の時間、電話連絡などの手間を省けることで、各従業員は本来の業務に集中できます。このため、労働生産性の向上も見込めます。
交通費・出張費などのコスト削減
テレワークを取り入れてオンライン会議などを積極活用することで、従業員の通勤費や移動費・会議費といった各種コストの削減にもつながります。
テレワーク導入のデメリット
テレワークには多くのメリットがありますがその反面、意識しておきたいデメリットもあります。いずれのデメリットにも克服の手段はあるため、テレワーク導入時にはそれらの課題を解消し、メリットをより生かすための取り組みが必要になるでしょう。
社員マネジメントが難しくなる
従業員が出勤していたころにはタイムカードや入出場記録で行えていた労務管理などの社員マネジメントが、テレワーク環境では困難です。従来の仕組みでカバーできない箇所は専用のシステムやツールを取り入れるなどし、テレワーク環境に合わせた社員マネジメント体制を整備しましょう。
社員間のコミュニケーションが減る
従来の環境のままテレワークの導入を進めてしまうと、従業員同士での会話などが少なくなり、円滑なコミュニケーションが困難になります。テレワークに適したビジネス用のグループウェアといった専用ツールを取り入れ、常時闊達な意思疎通が可能な環境を整えましょう。
情報漏えいのリスクがある
テレワーク環境では時間や場所にとらわれず業務が行えるため、働く場所は自宅やサテライトオフィスだけではなく、店舗内や公共施設などとなる可能性もあります。
公共の場ではセキュリティに不安がある公衆インターネットサービスの利用や、部外者の視線が気になる状況が考えられます。また業務用パソコンの紛失や盗難といった不測の事態も想定し、情報漏えいのリスクを意識しなければなりません。
システムがテレワークに対応していない
現在業務に使用しているシステムがテレワークに非対応だと、テレワーク環境へ移行する際のハードルが高くなります。とはいっても、業務効率化や感染症対策など今後への対応を考慮すると、システム等の更新や入れ替えは必須と考えておいたほうがよいでしょう。
一定の手間やコストは要しますが、それらを実施する必要性を意識しておくことがおすすめです。
コロナ禍でも進まないテレワーク
昨今のコロナ禍において、テレワークを取り入れる企業の増加がさかんに報じられています。しかし、実際にテレワークはどのくらい普及しているのでしょうか。
国土交通省が2020年11月~12月に実施した「令和2年度テレワーク人口実態調査」によると、新型コロナウイルス感染症の流行拡大にともないテレワーク実施の指示や推奨が行われた企業はわずか22.5%でした。特に地方都市圏においては、まだ導入が進んでいないことを加えて指摘しています。
また、総務省の「令和2年版 情報通信白書」では、感染症対策としてテレワークを導入した企業において、テレワーク下で感じた問題として寄せられた以下のような意見を挙げています。
- 出社しなければ確認できない業務上の資料や書類があること
- 現状では業務上従業員同士の対面コミュニケーションが必要であること
- 外部取引先などとの対面による対応が必要であったこと
- 自宅など社外では仕事に集中できる環境が整っていないこと
- セキュリティ面で不安があったこと など
企業がテレワーク環境へ円滑に移行するためには、上記のような問題点を意識し解決に努めることから始めなければいけないと分かります。
テレワーク導入のポイント
テレワークの導入に際し、押さえておきたい数々の要点があることが分かりました。ここでは、企業がテレワークを取り入れる際、具体的に行っておきたい取り組みをご紹介します。
企業間取引の電子化を進める
すでに見積や請求などの取引を、EDIなどの電子データで行っている企業も少なくないでしょう。しかし先方との事情などがあって、まだ一部の受発注業務などをFAXによる文書で実施しているケースもあるかと思います。
それらの取引も電子データを活用して行える状況を整えるなど、テレワークへの移行をスムーズに行える環境を整えましょう。
効果が高い部門・人からスモールスタートする
テレワークを取り入れるといっても、業務によってテレワークへの適性は異なります。全社的に取り入れることは現実的ではないため、初めはテレワークに適している部署や、テレワーク向きの職種からテストの形で順次実施していくことがおすすめです。
具体的な例を挙げると、たとえば総務などバックオフィス業務から限定的に始めることや、育休明けの従業員はテレワークで業務を再開してみるなどの方法があるでしょう。また、育児や介護など家事都合で、仕事を続けることを迷っている従業員に対し、積極的にテレワークを推奨するといった取り組みもおすすめです。
経営陣の意思がテレワーク導入を成功させる
いずれにしても、テレワーク導入を成功させるためには経営陣の意思が重要です。単に他社も続々と導入しているから、導入さえすれば働き方改革が実現できそうだからなど、表層的な動機だけではうまく行きません。
経営陣が率先して現状の課題解決のためテレワーク導入に取り組み、必要となる情報を各従業員への周知に努めるなど、具体的な展望をもって能動的に行動しましょう。
テレワークでFAX業務を行うならクラウドFAXがおすすめ
先にも少し触れましたが、自社では文書や資料の電子化を進めていても、アナログ文書でのやり取りが避けられない場合があります。
その代表的なケースの1つが、FAXによる受発注などの商取引業務です。
FAXで受信した文書の確認は、FAX機器がある場所でなければ行えませんでした。このため、「FAX受発注業務に従事する人のテレワークは困難だ」と多くの方が考えていたかもしれません。
この課題を解決し、テレワーク推進を後押しするツールが「クラウド型FAXサービス」です。クラウド型FAXサービスとは、先方がFAX送信した文書もクラウド上で電子化し、受信元がインターネット経由で確認・返信を行える仕組みを備えたツールです。いつ、どこにいてもFAX文書の内容を見ることが可能で、返信文の手書きも不要にできます。
また、FAXで受け取った文書は紙のまま残しておく必要があったため、書類の収納や保管が大変でした。この問題も、クラウド型FAXサービスの活用ですぐに電子化され解決でき、社内文書のペーパーレスにも役立ちます。
クラウド型FAXサービスを取り入れることで、書類の電子化を積極的に進められるとともに、担当スタッフのテレワーク従事を推し進めることもより現実的になるでしょう。
テレワークで働き方改革に成功した3つの企業事例
いち早くテレワークの導入を進めたことで、働き方改革を早期に実現した企業も数多くあります。ここでは、テレワーク推進による働き方改革の具体的な事例を、3つの企業について見ていきましょう。
事例①銅管等の生産販売企業
見積・受発注などの取引や社内連絡をFAXで行っていた企業の事例です。
昨今のコロナ禍に直面し、出社率を抑えるための取り組みとしてリモートワーク(テレワーク)を導入することに。しかしFAX受発注を続けている以上、リモートワーク中もFAXを受け取るための出社が必要になるという矛盾が生じてしまいます。
そこでFAXをクラウド上で電子化できるサービスの導入を検討しましたが、その大前提として求められる条件は「従来のFAX番号を変更せず導入できること」でした。それを実現できるサービスとしてほぼ一択の形で候補に挙がったのが、「FNX e-受信FAXサービス」です。
上記の要件があったため他の候補はほぼ挙がらず、2020年9月に「FNX e-受信FAXサービス」を導入。フォルダの自動仕分けやステータス機能などさまざまな機能を活用し、テレワーク下でも滞りなく業務を行えるようになりました。現在ではコロナ禍への対応にとどまらず、大幅な業務効率化も実現しています。
事例②食品安全・衛生管理ソリューション提供企業
多くの顧客に対し、衛生管理や食品安全、水に関するソリューションを提供する企業の事例です。本社は米ミネソタ州にありますが、日本法人も50年以上の歴史を誇ります。
この企業で、長年、社内外でのコミュニケーション手段として用いられてきたのがFAXです。特に、顧客からの見積依頼やオーダーは今も全体の2割をFAXで受け取っていました。長きにわたりこの手段で取引を行ってきただけに、企業側の都合だけで急に仕組みを変えることは難しかったといいます。
2019年のオフィス移転を機に、各社員の座席を固定しないフリーアドレス化を実施しましたが、これによりFAX業務における新たな課題が生じます。誰がどこで業務を行っているか把握しにくくなり、FAXの仕分けが困難になってしまいました。同時に在宅勤務を進めたこともあり、不在の担当者への共有もしにくくなることに。
そこでFAXの電子化を決め、ネクスウェイを含め4社を比較検討しました。結果、FAX番号を変えずに既存の設備を流用可能なこと、サポート品質などからネクスウェイの「FNX e-受信FAXサービス」を導入。
活用にあたっては課題を十分に洗い出し、電子化のメリットや「FNX e-受信FAXサービス」の機能活用法などをデモの実施により各社員へ周知しました。多くの機能を余さず使いこなすことで、業務が楽になっただけでなく、転送時の送信コスト削減にも役立っています。
事例③合成樹脂等の卸売業
合成樹脂や精密化学品、建材などの各種原料を取り扱っている商社の事例です。取引先との連絡には長年FAXを使用してきましたが、近年はFAXの受信数が膨大なものとなりました。このため大きな問題となったのが、それらの文書のファイリング作業にかかる手間とコストです。
1日あたりの平均80通、1か月1,500通にもなるFAX文書の管理にともなう労力は、並大抵ではありません。問い合わせに際し、過去の連絡確認のため該当文書を探すことも、大変な作業になっていました。
煩雑になったそれらの業務を効率化するため、FAXの電子化を行うことに。「FNX e-受信FAXサービス」には1か月のトライアル期間があったため、十分に機能などを試してから導入を決定できました。多くの時間を割いていたファイリング業務を一気に効率化でき、多くの残業が発生していた担当者も、早く業務を終えることが可能になりました。
在宅勤務の導入時も、「FNX e-受信FAXサービス」を活用していたことで非常にスムーズに移行できたとのことです。
テレワーク導入の助成金・補助
テレワーク導入には、国や自治体による助成金やサポート制度がいくつか設けられています。
制度に基づき受給やサポートを受けるには、満たすべき要件があります。詳細は各機関のホームページをご参照のうえ、ぜひ活用をご検討ください。
人材確保等支援助成金(テレワークコース)(厚生労働省)
制度として質のよいテレワークを導入・実施することで、人材確保や雇用改善などにおいて効果を上げた中小企業事業主に対し、導入費用を助成するものです。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/telework_zyosei_R3.html
テレワークマネージャー相談事業(総務省)
テレワークに関する知見やノウハウなどをもつ専門家が「テレワークマネージャー」として、各企業のテレワーク導入に関するアドバイスなどを無料で実施するものです。
https://www.soumu.go.jp/menu_kyotsuu/important/kinkyu02_000400.html
テレワーク推進強化奨励金(東京都)
感染症拡大の防止と経済活動の両立に向け、テレワークの普及・定着のため、東京都の「テレワーク推進リーダー」制度に基づき「テレワーク推進リーダー」を設置した都内の中小企業などへ、奨励金を支給する制度です。
https://www.shigotozaidan.or.jp/koyo-kankyo/joseikin/tele-suisinkyoka.html
まとめ
働き方改革の推進により各企業から注目されつつあったテレワークですが、昨今のコロナ禍で導入の必要性をこれまで以上に感じている方も多いと思います。テレワーク導入・拡大に向け文書の電子化に取り組むなか、FAXなどデジタルへの転換が困難な連絡手段をどうすべきかお悩みの方もいるはずです。
FAXで受信した文書をデータ化し、クラウドで確認・返信が行えるクラウド型FAXサービスを活用すると、テレワークへの移行もよりスムーズに実施できるでしょう。ネクスウェイの「FNX e-受信FAXサービス」なら、現行のFAX番号を変えずに導入できるメリットもあります。FAX受発注の電子化にお悩みであれば、ぜひお気軽にご相談ください。
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